湯治場の雰囲気が残る
心温まる宿場町で過ごす時間
群馬県・みなかみ町にある湯宿温泉。開湯は1200年前といわれ、古来、湯治場として利用されてきた。現在は石畳の道路沿いに宿泊施設があり、鄙びた風情を感じる宿場町だ。
「ゆじゅく金田屋」の創業は明治元年(1868)と古く、築150年という宿の建物は、心落ち着く和風の設え。部屋の窓からは外の石畳を望むことができる。湯宿温泉ならではの情景を肌で感じられるのが嬉しい。

ひとりで町をぶらりと散策した後は、宿自慢の源泉掛け流し「窪湯温泉」を愉しむ。染み入るような肌触りの湯は美肌の湯として知られ、湯上りには肌がすべすべになる。
湯は塩分が含まれているため、体が芯からポカポカとしてくるのも冬の旅にはありがたい。ひと晩中入れるので、滞在中は何度でも湯浴みを愉しめる。

そして夕食は野菜やキノコなどを使った〝地産地消〟が基本の滋味深い手作り料理が並ぶ。朝夕合わせて50種類以上の野菜を使っており、良質な温泉と美味しい食事でプチ湯治気分を味わえる。
明朝は町にある共同浴場3カ所に足を運びたい。鄙びた雰囲気のなか、思う存分外湯巡りを愉しめる。
