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蒸気機関車動態保存のパイオニアとしての歩み
大正14(1925)年3月、奥大井で伐り出された木材輸送と、大井川を利用した電源開発を目的に設立した大井川鐵道。昭和24年(1949)12月1日には全線が電化され、蒸気機関車(SL)は全廃。ところが昭和40年代になると、全国の鉄道から姿を消しつつあったSLが、熱狂的なブームを巻き起こす。
その当時の大井川鐵道は、木材輸送が頭打ちになり、電源開発も区切りを迎え、存続を危ぶむ声が聞かれ始めていたのである。生き残るには観光鉄道への転化と判断し、目を付けたのがSLであった。そこで西濃鉄道の所有で、解体の危機に瀕していたイギリス製蒸気機関車B6・2109号の、動態保存を試みた。

昭和40年代後半には、国鉄からSLが完全に消える日が、現実味を帯びてくる。大井川鐵道はB6の運行で得たノウハウをもとに、昭和50年(1975)11月に北海道の標津線から、軽量で使い勝手のよいC11形227号機を導入し、本線での運行を決定する。その翌年の昭和51年3月に行われた入れ替え作業を最後に、国鉄から全てのSLが消えた。

同じ年の7月9日、大井川鐵道では早くもC11形227号機に牽引されたSL急行「かわね路号」が、日本初の蒸気機関車の復活運転を開始した。以来、現在に至るまで大井川鐵道のSLは、第一線で活躍を続けている。この試みがなければ、現在行われている他社のSL運行も、実現しなかったかも知れない。

多くの笑顔を運んで来たSLが初めてGW期間中に運休
新金谷駅に停車しているSLの前で、誰もが記念写真の撮影に興じ、最高の笑顔と共に指定された客車内に吸い込まれていく。やがて力強い汽笛と共に、グァタンと客車が大きく身震いした後、木製の部材をミシミシさせながら、ゆっくりと動き出す。スムーズに発進する電車に乗り慣れている現代人にとって、これは新鮮な感覚以外の何物でもない。

やがて「先頭には蒸気機関車が繋がれています。どうぞ窓を開けて、力強い蒸気音をご確認下さい」という、名物の専務車掌、通称“SLおばさん・おじさん”の軽妙な語りが始まる。大井川鐵道でSLの復活運転が開始されて以来、こうした楽しげな光景は当たり前となっていた。

大井川という大きな川に沿って線路が敷設されているため、台風による被害を受けることも多かった。しかし毎回ごく短い期間で復旧し、多くのファンに笑顔を届けてきたのだ。


ところが今回のコロナ騒動では、SL復活運転後、初めてゴールデンウイークから5月31日までの運転を取りやめた。3月から4月の便では、いつもの専務車掌によるハーモニカ演奏などは行われていない。例年の同時期と比べ、乗客の姿も少なかったことで、寂しい雰囲気に包まれていた。まさにSL復活運転始まって以来の危機だ。しかし広報の山本豊福さんの「必ずより楽しい企画で、お客様の期待にお応えします」という言葉が、救いとなった。





アプト区間に湖上駅など楽しみが多彩な井川線

大井川鐵道本線の終着駅、千頭(せんず)から先は、トロッコ列車並みに小さなボディのディーゼル機関車と客車が、深山幽谷の世界に分け入る井川線となる。この路線は「南アルプスあぷとライン」という愛称がある。というのも、この路線は途中に90‰(パーミル・1000m水平移動すると90m登る)という急勾配の区間があり、そこではアプト式ラックレールが導入され、専用のアプト式電気機関車を動力として走行するからだ。



力強いディーゼル音を響かせ、千頭駅を後にした列車の開け放たれた窓からは、山の緑に浄化された瑞々しい空気が、車内いっぱいに吹き込んでくる。

蛇行する大井川に沿って敷かれた線路は、右へ左へと急なカーブを繰り返す。そのつど車輪からはキィーンという甲高い音が発せられ、それが森にこだまするのだ。
「最後部にアプト式機関車接続のため、4分ほど停車いたします」

やがて車掌がアプトいちしろ駅到着を知らせる。ここから次の長島ダム駅までの1区間、列車は国内最大勾配の鉄路に挑む。ガラガラという低い歯車音を響かせ、アプト式電気機関車に押された車列は、90‰の急勾配を登る。見上げていた長島ダムの堤防が同じ高さに見えてくると、長島ダム駅に到着。

ここで電気機関車は切り離され、ダムによりできた秘境駅、奥大井湖上駅へ向かう。車体は小さくても、ビッグな楽しみを与えてくれる、それが井川線なのだ。



(撮影◎金盛正樹 文◎野田伊豆守)
郷土に伝わる食文化、豊かな大自然
伝統の技と職人の熱い想いの結晶「マルイエ醤油川根本家」


家山駅から歩いて5分の所にある「マルイエ醤油」は、いかにも老舗といった佇まい。仕込み用の杉桶は、明治43年(1910)の創業当時から使われている。糀に育まれた天然仕込みの醤油や味噌は、一度で病みつきになる味わい。工場見学も3日前までに予約すれば可。



美濃焼の徳利に入った醤油や伝統的な味噌だけでなく、バルサ味噌、バルサ醤油なども開発。


マルイエ醤油川根本家(まるいえしょうゆかわねほんけ)
静岡県島田市川根町家山796
電話/0547-53-2212
営業時間/10時~18時
定休日/水曜
アクセス/「家山駅」より徒歩約5分
様々な自然体験が楽しめる「エコティかわね」

川根本町の自然を生かし、カヤックやバードウォッチング、草木染め、収穫体験など、多彩なプログラムを用意した、体験型ツーリズムの企画・運営を行っている。中でも人気なのが、接岨湖(長島ダム)上から井川線が眺められるカヤックツアーだ。



エコティかわね(えこてぃかわね)
静岡県榛原郡川根本町桑野山424-6
電話/0547-58-7000
営業時間/9時~18時
定休日/不定休
アクセス/「千頭駅」より車で約5分
大井川鐵道本線・井川線

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