56448ジントニックとは? 自宅での作り方とジンのおすすめ銘柄3選

ジントニックとは? 自宅での作り方とジンのおすすめ銘柄3選

編集部
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世界4大スピリッツの1つであるジンをベースにしたジントニック。

シンプルな作りであるが故に誤魔化しが効かないジントニックは、バーテンダーが最初の1杯に注文されると最も緊張するカクテルだともいわれている。

飲食店やbarでは必ず提供されている程の定番カクテルであるジントニックだが、詳しい歴史や作り方を把握している方は少ないはずだ。

お酒は歴史や背景を知っていることで、さらに奥深く濃厚な味わいを堪能できる。シンプルだからこそ奥が深いジントニックは、ぜひ深く掘り下げていただきたい逸品だ。

そこで本記事では、ジントニックの歴史、作り方、ジンのおすすめ銘柄をまとめて紹介していく。興味がある方はぜひ最後までご覧いただきたい。

ジントニックとは

シンプルでありながら濃厚なハーモニーが魅力的なジントニックは、日本のみならず世界中の定番カクテルとして長く愛され続けている。

はじめに、ジントニックの歴史やカクテル言葉などを通して、背景を詳しく掘り下げていこう。

歴史

ジントニックが広まったのは第二次世界大戦後。

当時、熱帯の植民地で働くイギリス人は生きるか死ぬかの瀬戸際で働いていた。とくに、モンスーン期と呼ばれる6月から9月が過酷で、イギリスからの移住者の多くはこの時期に熱帯病にかかり死亡している。熱帯病は命取りとなる重病だったのだ。

そんな中、マラリアや熱病などの熱帯病に効くとされていたのが、シンコナの木の皮から抽出できるキニーネと呼ばれる成分だ。しかし、キニーネはそのまま飲むには苦いため、どうせなら美味しく飲みたいということで、砂糖、炭酸水、ジンを混ぜて飲みだした。

そして、当時から健康飲料としてトニックウォーターは愛飲されていたので、それらを混ぜ合わせて完成されたのがジントニックだというわけである。

つまり、ジントニックは元々は薬用酒として作られたのが始まりなのだ。ジンがキニーネの強い苦みを抑えるのに役立っていたため、植民地で働くイギリス人はこぞってジントニックを飲み、熱帯病にかかるリスクを低減させようとしていたのだ。

カクテル言葉

カクテル言葉は花言葉のようなもので、そのカクテルに込められている気持ちを代弁している。ジントニックのカクテル言葉は、「いつも希望を捨てないあなたへ」「強い意志」だ

恋愛関係の甘い言葉が多いカクテル言葉の中では、少々異質な印象を受ける素晴らしい言葉であるといえる。

このカクテル言葉が用意された背景には、もしかしたら成り立ちが薬用酒ということも少なからず影響しているのかもしれない。

植民地で働くイギリス人はキニーネ入りのジントニックを飲み、生きるという希望を叶えようとしていた。そして、生きるという強い意志を体現しようとしていた。

そこまで深い意味はないのかもしれないが、ジントニックが誕生した歴史を考えると、そのような思いが込められているのかもしれないと勘ぐってしまう。

ジントニックは、独特な苦味と甘味が特徴的な飲みやすいカクテルだ。

飲み口は少々ビター。しかし、飲み応えはフレッシュで爽やかなライムの香りが漂う。ジンが持っている独特な香りを、ライムの酸味とトニックウォーターの味わいが包み込むことで、さっぱりとしていながらドライという唯一無二の風味を実現しているのだ。

そのため、ジントニックが好きな人は幅が広い。さっぱりとしたお酒が好きな人や甘いお酒が好きな人はもちろんだが、重厚感を味わいたいという方でも楽しめるのがジントニックだ。

度数

レシピ、比率、分量でアルコール度数は変わるが、約40度のジンをベースに一般的な配分でジントニックを作った場合は、度数は約5~10%となる。

しかし、これはあくまでも一例だ。中には40度を超えるジンも発売されているし、トニックウォーターの割合を少なくすれば15%を超えるジントニックも簡単に作れる。

カロリー

ジントニックのカロリーは、一般的な分量で作ると1杯120キロカロリー程だ。

内訳は、ジンが80~90キロカロリーで、トニックウォーターが40~50キロカロリー。とくにカロリーが高すぎるカクテルという訳でもないが、極端に低いともいえない。

また、トニックウォーターには多くの糖分が含まれているため、糖質制限ダイエット中の方は注意が必要である。ジンは蒸留酒なので糖質は低めだ。

ジンをベースにした他のカクテル

ジンをベースにしたカクテルはジントニックが定番だが、他にもさまざまな種類がある

中でも、「ジン」が名前の頭につくカクテルはよくジントニックと混同されてしまうため、それぞれの違いを以下で詳しく解説していこう。

・ジンリッキー(ジン+ライム+炭酸水)
・ジンバック(ジン+ジンジャーエール+レモンジュース)
・ジンフィズ(ジン+レモンジュース+炭酸水)

ジントニックがトニックウォーターと割るのに対して、上記カクテルはそれぞれ違うリキュールで割るカクテルだ。

ジンリッキーは癖がなくて飲みやすい風味、ジンバックは清涼感のある風味、ジンフィズは爽快感がある風味だ。それぞれで異なるジンの味わいを楽しめるカクテルなので、ジントニック以外もぜひ楽しんでみてほしい。

ジントニックの作り方は? レシピ紹介

どんなジンを使うかで味は大きく変わるが、ジントニックは自宅でも簡単に作れる。以下では、ジントニックのレシピと作り方を紹介していこう。

必要な材料

自宅でジントニックを作る際に必要な材料は以下の通りだ。

・グラス
・氷
・マドラー
・ジン
・トニックウォーター
・ライム

ジントニックを作る際に、用意するのが難しい材料は一切ない。上記の材料以外には、液量を正確に図るためのメジャーカップがある方が望ましいが、不可欠な材料ではない。

ジンやトニックウォーターにはさまざまな種類がある。そのため、何を選ぶかで大きく味が変わり、いつも違う味を楽しむことができる。

作り方のポイント

少しの手間を加えるだけで、自宅で作るジントニックの味わいをさらに深くできる。以下では、美味しいジントニックの作り方を紹介していこう。

  1. グラスの縁にライムの果汁を擦り付ける
  2. 絞り切ったライムをグラスに落とす
  3. グラスに氷を入れて軽く混ぜる
  4. ジンを30ml注ぐ
  5. トニックウォーターを120ml注ぐ
  6. ゆっくりと2回程度かき混ぜる

まず最初の工程でライムの果汁を擦り付ける理由は、最初の一口目を美味しくするためだ。ライムの風味を存分に感じられるため、味わい深い状態のままジントニックを堪能できる

一般的にはジン30mlに対してトニックウォーターを適量入れるが、これは好き嫌いで好みは分かれる。軽めがいいなら20ml、より重厚感を味わいたいのであれば45mlがおすすめ。

スタンダードで飲みたい場合は、ジンとトニックウォーターの割合を1:4にするのが基本だ。その後は、炭酸が抜けないようにゆっくりと氷を上下させてかき混ぜよう。

ジントニックに合うジンのおすすめ銘柄を紹介

先にも述べた通り、ジントニックはジン次第で味わいが大きく変わる。世界各国からさまざまなジンが発売されているが、以下では、特にジントニックに合うおすすめの銘柄を紹介していこう。

プリマス・ジン

プリマス・ジン

最古の歴史を持つジンの蒸留所で作られている「プリマス・ジン」は、軽やかな甘みとコクを併せ持つジンだ。エレガントな余韻は、シンプルに作られるジントニックによく合う

長い歴史と伝統があるプリマス・ジンは、最古のカクテルレシピ本とも言われている「サヴォイ・カクテルブック」でも銘柄指定されている。

アルコール度数は41.2%なのでジンの中では平均的な部類。そのため、上記で紹介したスタンダードな作り方で混ぜ合わせると、ベストな風味を堪能できるはずだ。

長い伝統がありながらクリーミーな味わいが特徴なので、ジントニック初心者にもおすすめしたい銘柄だ。世界中のバーテンダーから支持されている逸品なので、ぜひ自宅で堪能してほしい。

ゴードン

ゴードン

ジンが好きな方なら知らない者はいない程の王道である「ゴードン」。

そもそもの前提として、ジントニックを生み出した際に使われたジンはゴードンブランドであるとされている。ジントニックはゴードンで作るのが正統であると語るバーテンダーも多く、スタイリッシュで重厚感がある味わいはジントニックと抜群のハーモニーを醸し出す

ゴードンの特徴は厳選したハーブの香りとライトな味わいだ。

アルコール度数は43度で値段もリーズナブルなので、自宅でジントニックを飲みたいと考えている方は、まず王道のゴードンから試してみることを強く推奨したい。

ちなみに、最近のゴードンは時代の流れを敏感に受け取り、少しずつライトな味わいに変遷していると言われている。王道中の王道であるゴードンは、ジン好きなら見逃せない逸品だ。

タンカレーNo.10

タンカレーNo.10

ジントニックに重厚感を求めている方には「タンカレーNo.10」をおすすめしたい。

タンカレー蒸留所に長く伝わるタイニーテンという蒸留器により原酒が作られているため、普通のジンよりも重厚感があり飲み応えがある。そのため、ジントニックにすると少々渋滞しているような印象を感じる場合もあるが、それが癖になってしまう方も多くいる。

しかし、タンカレーNo.10はただ荒々しいだけのジンではない。奥底にほのかな甘さも感じられるため、その風味を感じられる方は絶妙なハーモニーをジントニックでも感じられるはずだ。

ジントニック初心者は上記でおすすめした王道のゴードンをおすすめしたい。しかし、それでは少々飽き足りないという方は、タンカレーNo.10で個性的なジントニックを味わってみよう。

まとめ

ジントニックの特徴、作り方、おすすめのジン銘柄を紹介していきたが参考になっただろうか?

世界的に名が知られているスタンダードカクテルであるジントニックは、日本国内でも飲食店やbarなどの好きな場所で堪能できる。材料はシンプルで簡単に作れるため、自宅でジントニックを堪能しているという方も少なくないだろう。

ジントニックは、同じ作り方でもジンの銘柄が違うだけで大きく味わいが変わる。上記で紹介した銘柄は王道から個性的なものまでさまざまなので、ぜひ自宅でジントニックを作りたいと考えている方は試していただきたい。

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