最近は男性もスキンケアに気を遣うようになり、眉毛の手入れにも注目が集まっている。特に眉毛は少しの変化で印象がガラリと変わるパーツだ。そこで今回は眉毛ケア初心者のために、眉毛の形ごとの印象をまとめ、自分で整える場合とプロに任せる場合のメリットとデメリットを解説。さらに自分で眉毛を整える際に使うアイテムと正しい眉毛の整え方を紹介する。ぜひ眉毛ケアの参考にしてほしい。
眉毛の形が相手に与える印象とは

眉毛の形は相手の第一印象に大きく影響するとされ、一説によれば顔の印象の7~8割を決めるとまで言われる。普段、メイクをする女性であれば眉毛を整えるのはメイクの一環だが、男性はなかなかその習慣がない。
しかし、眉毛の形を変えるだけで第一印象を左右するなら、そのテクニックを使わない手はないだろう。むしろ、印象をいい方向に大きく変える、きっかけにもなるかもしれない。
そこでまずは、眉毛の形ごとに人に与える印象がどのように違うかを知っておこう。眉毛の印象を決めるのは、ラインの形、太さ、濃さなど、さまざまな要素がある。それらを組み合わせた、メンズ眉毛の代表的な形を知っておくことは、自分の眉毛の形をどんな風に整えればよいのかの参考になるはずだ。
自然な印象を与えたい:ナチュラル眉
ナチュラル眉は、もともと生えている眉の形を生かしつつ、あまり角度をつけずに丸みを持たせた、ふさっとした眉毛だ。顔の骨格に沿って形を整えるため、どんな人でもよく似合い、眉毛ケア初心者でも作りやすい。また、ほとんど手を加えないため「整えている」感が少なく、眉毛にあまり手をかけていると思われたくはないが、清潔感はしっかり出したいという男性にもおすすめだ。
ただし、これまで眉を整えたことがなければ、眉毛がボサボサ、両眉がつながっている、左右の眉の形が違う、まぶたにムダ毛が生えているなんてこともあるだろう。あまり手を加えないナチュラル眉だが、清潔感を持たせるためには、それらを解消する必要があるため、眉毛ケア初心者でもテクニックは必要だ。
男っぽい印象を与えたい:ストレート眉
眉頭から眉尻まで一直線になった形が特徴のストレート眉は、もっともポピュラーなメンズ眉のスタイルだ。清潔感かつ誠実な雰囲気と男性らしい印象を相手に与えることができるため、世代を超えて人気である。カーブをつけないので、初めてでも整えやすいこともうれしい。
また、ストレート眉は太さを変えることで印象が変わる。例えば、太めに仕上げればより男っぽく、少し細めに仕上げればシャープでキリッとした知的な印象を演出できる。このように強めの印象を与えるストレート眉は、産毛をしっかり処理し、だらしなくないようにするのもポイントだ。特に眉尻の下のムダ毛は、目元全体が押し下がり、老けた印象を与えるので注意したい。
ソフトな印象を与えたい:アーチ眉
アーチ眉は眉山部分が緩やかにカーブしたスタイルで、優しい印象やソフトな雰囲気を演出できる。特にアーチ眉はカーブを描くため、もともと生えている眉毛の量がしっかりある人におすすめだ。
アーチ眉もストレート眉と同じく、太さを変えるだけで印象が変わる。例えば、細めのアーチで眉尻までしっかりカーブを描くと、ナチュラルで爽やかな印象が加わる。
ただし、あまり眉が細くしすぎたり、眉頭の毛量を減らしすぎたりすると中性的で弱々しい感じを与えるので注意しよう。逆に濃くて太さを生かしたアーチ眉にすると、優しいだけでなく凛々しい印象も与えられる。
眉毛は自分で整えるべき?プロに任せるべき?
眉毛を整える方法は、自己流で整える方法と美容室やメンズサロンなどのプロに任せる方法の2つがある。それぞれのメリット、デメリットについてまとめたので、両者の特徴を比較し、自分にはどちらが合っているか検討してほしい。
自分で眉毛を整えるメリット

眉毛をセルフケアする最大のメリットは、道具さえ揃えれば、費用は安く済むところだ。毛抜きやカミソリはほとんどの家であるだろうし、もし眉毛用ハサミや眉用ブラシ、コーム、シェーバーなど、眉毛ケアに必要な道具を一式揃えても、高級志向でなければそこまで費用はかからない。きちんとメンテナンスをすれば維持費もなく、長期的に見れば経済的と言えるだろう。
また、自己処理なら大した時間がかからず、自分の思い描く形の眉にできるのもいいところだ。メンズサロンでは気になる部分があっても言いづらいなどがあるが、セルフケアなら自由だ。
さらに自分の好きな時間、好きな場所で手入れができるのもありがたい。普段から身だしなみの一部として手入れをすれば、ケアする時間も抑えられる。慣れてくればさらにかかる時間が短くなるだろう。
自分で眉毛を整えるデメリット
眉毛をセルフケアするもっとも大きなデメリットは、「切りすぎ」「剃りすぎ」「抜きすぎ」によって、ラインがいびつで凸凹した、左右アンバランスな残念眉になる可能性があることだ。特に初心者の場合、整える限度がわからずについついやりすぎてしまい、気づいたら理想とは全く違った形になってしまうことも少なくない。
また、目の上あたりの皮膚は薄く弱いため、こまめに眉毛を抜いたり、剃ったりすると皮膚が傷ついて赤みやかゆみの原因になったり、眉を毛抜きで抜くことで毛穴が開き、皮脂や老廃物が溜まってニキビの原因になることもあるため、肌が弱い人は特に注意してほしい。もちろん、普通肌であっても眉毛の自己処理をした後は、肌が敏感になっているため、化粧水や保湿液などでスキンケアを行うのが望ましい。
プロに任せるメリット

眉を整えてくれる店は、美容院や理容室、メンズサロンや専門のサロンなどいろいろだ。施術も眉毛を剃ったり、切ったりして簡易的に形を整えるものから、ワックスや毛抜きを使って長時間かけて行うものもある。だが、どれも眉毛の手入れに関してはプロが行うため、自分の理想の印象をお願いし、任せれば失敗することは少なく安心だ。
また、自分の眉についての悩みや、なりたいイメージをプロに相談できるのもありがたい。客観的な意見が聞け、自分に似合う眉毛を手に入れやすいと言えるだろう。
さらにサロンで施術を受けた後は、自宅での簡単な手入れ方法についてもアドバイスしてもらえることが多く、施術後の眉スタイルを維持することも可能だ。
特に不器用で自分で整えるのが不安、自分に似合う眉毛がよくわからないなら、一度プロに任せてみるのもいいだろう。
プロに任せるデメリット
プロにすべて任せることのメリットは多いが、問題は費用面だ。美容室や理容室の場合、ハサミやシェーバーで眉毛をカットして整える施術で、料金は1,000円前後だが、カットするだけなので眉毛の濃い人だと3~4日で元に戻る。
一方、専門の眉毛サロンの場合、ワックスや毛抜きで脱毛するので、施術後3~4週間きれいな状態を維持できるが、1回の施術料金は4,000~6,000円前後が相場だ。どちらにしろ、定期的なメンテナンスが必要なため、費用と時間がかかる。
また、美容室も専門サロンも通うことで、眉毛デザインを保てるため、気軽に自分で眉毛を調整しにくいのもデメリットだ。ほかにも美容室の施術だと青い剃り痕やカット後の短い毛で黒いポツポツが残りやすく、眉毛サロンでも敏感肌の人の場合、施術時に赤みや腫れが出ることがあるので、注意が必要だ。
眉毛を整える際に使う定番アイテム

では、ここからは自分で眉毛を整える際に必要になるアイテムを紹介しよう。基本的に眉毛を整える際は、眉毛用ハサミ、毛抜き、眉毛用シェーバーの3つがあれば大丈夫だ。それぞれのアイテムについてどのようなものがよいのか詳しく見ていこう。
なお、眉毛ケア初心者であれば、眉ラインの見当をつけるために、アイブローペンシルがあるとより安心だろう。
眉毛用ハサミ
眉毛をカットするために欠かせないのが、眉毛用ハサミだ。一般的なものとは異なり、コンパクトなサイズで小回りが利くようになっている。また、眉毛がカットしやすいように先が細く、刃が少し曲線になっているのも特徴だ。男性の眉毛は女性よりも太くて硬い傾向にあるが、このハサミなら多少硬めの眉毛でも問題なくカットが可能だ。
伝統の刃物技術を生かしたプロ仕様タイプや、片手で眉毛をカットできるハサミとコーム(くし)が一体になっているものなど商品数も多い。なかにはセルフケア初心者にありがたい、毛抜きや眉毛用コームがセットになり、ドラッグストアで手軽に購入できる安価なタイプもある。そのため、予算に合わせて選ぶとよいだろう。
毛抜き
はみ出した毛を抜くときに重宝するのが毛抜きだ。ハサミでは切りづらい短い毛や細い毛に対応でき、眉毛の濃い人であれば眉毛を間引く際にも使える。
ただし、毛抜きは製品によって品質に大きな差のあるため、慎重に選ぶ必要がある。選ぶ際に重視したいことは、できるだけ肌へのダメージが抑えられるかどうかだ。毛を抜く行為は痛みを伴うため、正確に毛をつかめ、途中で切れずに毛根から抜けるものが理想である。
そのため、太い毛から短い毛までソフトタッチでスマートにケアできる、精巧に設計されたドイツメーカーの名品や、日本の伝統刃物技術を生かした匠の品など、高品質な商品が多い。ドラッグストアでもコストパフォーマンスの高い商品が多くあるため、痛みに敏感な人は抜きやすいものを選ぶといいだろう。
眉毛用シェーバー
眉毛を整えるだけなら、眉毛用ハサミと毛抜きでも十分だが、あれば便利なのが眉毛用シェーバー(眉毛用カッター)だ。毛抜きで処理するよりも肌に優しく、産毛などの手入れも簡単にでき、短時間で眉を整えられるメリットがある。特に眉毛が濃い人は、眉毛の長さ調節や、思い描く形からはみ出た眉毛の処理に重宝するだろう。
商品は簡易的な眉毛用カッタータイプから眉コーム付き、水洗いできる防水機能付きの電動眉毛用シェーバーまでピンキリだ。また、襟足やもみあげ、ひげ、などほかのムダ毛の手入れができるタイプまである。
おすすめは刃の小さいものだ。理由は刃が大きいものは剃る範囲が広すぎて、失敗する可能性が高い。その点、小さな刃であれば細かな調節ができ、失敗することも少ないからだ。
また、刃は消耗品のためすぐに替え刃が交換できる商品を選ぶことも重要である。切れ味が悪くなると肌に負担がかかるため、替え刃と交換しやすい商品を選び、早めに交換しよう。
眉毛を整える手順

最後に眉毛を整える手順を説明する。大まかな手順は、ハサミで長い毛をカットし、周りのムダ毛を毛抜きやシェーバーで処理する2ステップだ。
ただし、眉毛を整えるのが初めてであれば、まずカットする前に先ほど紹介した、自然な感じのナチュラル眉なのか、男性らしいストレート眉なのか、など自分がどんな眉毛にしたいのか、どんな印象を持ってもらいたいのかを決めよう。そして理想の眉毛の形が決まったら、失敗を避けるためにアイブローペンシルで眉ラインの見当をつけるといいだろう。
長い毛を眉毛用ハサミでカットする
まずは、アウトラインから飛び出した長い毛とボサボサになりがちな眉尻を中心にカットしよう。
このとき、ストレートにするか角をつけるのかによって、眉尻のラインが変わってくる。眉尻の長さを確認しながら、切りすぎないように少しずつカットしていくのがコツだ。
また、両方の眉が左右均等になっているのか、こまめに確認しよう。左右で眉の長さや角度が違うと相手におかしな印象を与えてしまう。どちらかに偏らず、左右交互に少しずつ整えていこう。
なお、整えるのが初めてであれば、アイブローペンシルで眉頭や眉山、眉尻の位置を決め、理想の形のアウトラインを下書きしておくとよい。また、眉毛用コームがあれば、眉毛の流れを整えて、カットする際はコームを眉に当て、眉毛を浮かせてはみ出た部分をカットするとスムーズだ。
残りの部分を毛抜きやシェーバーで処理する
長い毛をカットして眉毛全体のラインが作れたら、ハサミでカットできなかった部分を毛抜きや眉毛用シェーバーで整えていく。
また、眉間の毛やカットして短くなった毛、まぶた部分の産毛を処理し、眉毛全体の毛の量を整えるために濃い部分を毛抜きで間引いて調整しよう。
このとき、毛の生えている向きに沿って抜くと痛みが最小限に抑えられる。さらにあらかじめ乳液を塗布しておくと、毛穴が開きやすくなって抜きやすくなる。肌が弱い人はぜひ試してほしい。
最後に眉毛周りの肌が敏感になっているため、普段使っているスキンケアアイテムで、アフターケアを忘れずに行おう。
メンズの眉毛は第一印象を決める重要なパーツであり、眉毛の形によって人に与える印象は違ってくる。自分で眉毛ケアするのが難しいならプロに任せ、自分でカットするなら、気に入った眉毛用ハサミと毛抜き、眉毛用シェーバーを揃えるといいだろう。そして眉毛を整える際は左右交互に少しずつカットし、切りすぎ、抜きすぎなど、やりすぎないように注意しよう。
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