様々な飲み方を試して己のスタイルを築いていく
バーでウイスキーを飲むというと、ロックグラスを片手に丸氷をくるくると回すシーンを思い浮かべるかもしれない。
しかしウイスキーの飲み方は様々にあり、その時の気分や状況に合わせて選ぶことができる。近年ブームのハイボールのように、気軽にその他の飲み方にチャレンジしてみると、さらにウイスキーそのものの味わいに愉しさを覚えるだろう。
シングルモルトをダイレクトに味わう ストレート

最もウイスキーの香りや味そのものを感じられる飲み方。飲む際はチェイサーも忘れずに。
飲みやすく、香りもキープ トゥワイスアップ

ウイスキーと常温の水を1:1で割った飲み方。香りが消えにくく鼻と口でよく味わいたい。
味わいだけでなく耳でも愉しむ オンザロック

ロックグラスに大きめの氷を入れた飲み方。解けていく氷の音や味の変化を感じられる。
口当たりが優しく爽やかな飲み口 ミスト

細かく砕いた氷にウイスキーを入れたスタイル。グラスからも冷涼感を感じられ、飲みやい。
多くの人に愛され料理の味も引き立てる ハイボール

ウイスキーを炭酸水で割った人気の飲み方。料理の味を邪魔せずにどちらも愉しめる。
優しく酔いを感じ体を芯から温める ホットウイスキー

約80℃のお湯で割るためウイスキーの香りが立つ。リラックスしたい時にお勧めのスタイル。
グラスの蓋の役割について


テイスティンググラスの蓋は、酒の大事な「香り」を逃がさ無いためにある。また、立ち上がる香りの対流をひとつに凝縮するため、一層ウイスキーの香りを際立たせる。
知っておくと心強い、バーでの注文の心得
初心者向け
1.シングルモルトが飲みたい旨を伝える
メニューを見てオーダーするのも良いが、無い場合は相談すると良い。
2.価格帯を伝える
予め初心者である旨を伝えれば、高いものを提供されることはない。
3.飲み方を伝える
上記を参考にして、その日の気分や気候、体調で飲み方を選ぶ。
中級者向け
1.どんなものが飲みたいのか伝える
ウイスキーの産地や熟成期間、そのほか味の好みなどを伝えると良い。
2.普段飲んでいるお酒を伝える
そうすると、そこから自分の好みに合わせた提案をしてもらいやすい。
3.気分を伝える
リラックスしたい時や楽しみたい時などその日の気分を素直に伝える。
ウイスキーとのペアリングを愉しもう シングルモルトに合うつまみとは?
ウイスキーのペアリングに、「これでなくてはいけない」というものはない。右記のほかにもチーズや牡蠣など、つまみは様々。ウイスキーの種類によって味わいが異なるため、自分で色々なシングルモルトを飲むなかで好みを見つけることが一番理想的といえる。
[スモークナッツ]

ピートのスモーキーな味わいとスモークされたナッツは相性が良く、どちらの味も引き立てる。様々な銘柄で試すとさらに面白さが増す。
お勧め銘柄/アードベッグ、ラフロイグ、シーバスリーガルなど
[チョコレート]

熟成時の樽の香りとチョコレートのバニラ等の香りに共通した成分があるため相性が良い。チョコレートの甘さがアルコールの刺激を和らげる。
おすすめ銘柄/タリスカー18年、グレンリベット、ボウモア、山崎など
文/相庭泰志 撮影/遠藤 純