よくもまあ…着眼点とモチベーションに脱帽
仰天研究&珍功績イグノーベル賞
研究者の飽くなき探究心は、まだ誰も見ぬ事実を自らの手で発見する欲求に起因する。だから、前人未到の分野でも努力を惜しまず、持ちうる知識と時間を全力で投資する。風変わりすぎて誰も研究しなかった分野においても、だ。
過去にイグノーベル賞に輝いた名誉ある研究や功績は、ふざけているようで大真面目な取り組みばかり。なかでも斜め上の発想をまとめてみた。
経費削減
イギリスの海軍は、水兵が射撃の訓練を行う際に実弾を用いず、代わりに「バーン!」と叫ぶように指導。これにより実包にかかっていた予算を削減することができ、2000年イグノーベル平和賞を受賞した。

絵心のあるハト
1995年にイグノーベル心理学賞を受賞したのは、ピカソとモネの絵を見分けられるように訓練をした慶應義塾大学のチーム。天才はつくられる。天才ハトもつくられる。
私の足は臭くないが君のは臭いよ
自分の足が「臭い」と考えない人の足は実は臭く、実際は足の臭くない人の方が自分の足は臭いかも?と信じている。こんな研究結果を発表したのは日本人の研究チーム。1992年のイグノーベル医学賞を受賞。

その時、光が私の全身を包み込み…
UFO研究家のジョン・マックさんは、宇宙人によって誘拐されたと主張する人々は、本当に誘拐されたではないかという結論に達した。1993年のイグノーベル心理学賞を受賞。

そんな人数、いる?
1993年にイグノーベル文学賞を受賞したのは、医学論文を発表した著者972人。論文の内容にではなく、ページ数の100倍にあたる人数で論文に取り組んだ功績を讃えて。

食べる前に浸す派へ
ビスケットを食べる前、紅茶などに浸して食べる人の心情に寄り添った研究が行われ、最適な方法が算出された。1999年イグノーベル物理学賞受賞。

取り除いておきました
ニューメキシコ州立大学のチームは唐辛子の研究で、最大の特徴である辛さを取り除いた唐辛子をつくり出すことに成功。1999年にイグノーベル生物学賞を受賞した。

どんなにニッチな分野でも、好奇心を諦めないこと。そんな情熱の大切さをイグノーベル賞は教えてくれているのかもしれない。